「私のお部屋」への工夫-好きな音楽に囲まれて

ところで、住まいの自己表現に触れました。子供部屋の場合も、部屋の装飾は空間の個性化という側面から考えることができます。では実際、子供たちはどうやって部屋を飾っているのでしょうか。調査によれば、八割ほどの子供はその部屋をポスターなどで飾って自分の好みに合わせているといいます。その内容は年齢によって変化し、中学生では人物ポスターが多いのですが、高校・大学と少なくなり、風景ポスターが逆に多くなるようです。ただ、こうした装飾が自己表現あるいは部屋の個性化として行われているかというと必ずしもそうではありません。更に詳しく調べるなら、←こちらがお勧めです。ですから、自分の子供の部屋がいろいろ飾られているからといって、第一章で述べたようなことがあてはまるとは限りませんので注意が必要です。筆者の調査では、大学生の場合、自己表現ということでしばしばおこなわれていることは「趣味に関連した物を飾る」ですが「好きな音楽を常にかけておく」というのも上位にありました。こんなところにも「カラオケ世代」とでもいえる音楽とは切っても切り離せない現代の若者の生活の特徴がでているのかもしれません。ちなみに、ポスターを使う者は二割にも達しません。

もう一つの主要な子供部屋の使い方は「友人をもてなす(遊ぶこことです。例えば筆者の大学生の調査では専用の個室をもつ学生の七割から八割が友人を自室に招いています。そして共用の場合でも、比率は減りますが五割から六割がこのために自室を使います。ただ、浅見の調査ではこの比率がもう少し低く、しかも高校・大学の女子では二割程度になっています。この差が調査の年代による子供の生活態度の違いによるのか、方法論的な違いによるのかは明らかではありませんが、少なくとも現在の子供は友人と自室で遊ぶということはできるでしょう。

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