このようなソーシャル・ミックスに関して成田(1981b)は,都市の本質は
混合にあるとし,人種的・文化的・経済的多様性をもった近隣であるソーシャ
ル・ミックスはアメリカの大都市問題の解決策として期待されるが,それには
住宅のタイプ・サイズ・所有関係などの多様性力量効用を発揮し,居住地区の安
定性に役立つとした。それに対して,ソーシャル・ミックスは社会変革のエネ
ルギーをそらそうとするリベラルの代替案にすぎないとか,黒人や労働者の結
束を弱めて分割統治する手段であり,社会的不平等を根本的に解決する手段と
はなりえないという批判もある(成田;1981b)。

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またニュータウン開発による弊害として,中野(1983)はアメリカ合衆国に
おける郊外化について社会的地位や所得水準などによる明確な住み分けが生じ
ていることを明らかにし,上流住宅地における排他性,労働者階級の住宅地に
おける人種的結合や近隣関係が重要であることや白人と非有色人種の二重の住
宅市場の存在を指摘した。

第2の視角として,ニュータウンが周辺地域などへ与える影響について,小
森(1983)はイギリスのニュータウンの評価において,母都市からの工場分散,
他地域からの移転により地域の経済的再活性化を促進したことから,ニュータ
ウンは大都市問題解決の有力な手段とされ,人口と産業の大都市からの流出を
秩序づけたと評価した。その一方で,反都市化を進行させ,ホワイトカラーや
熟練ブルーカラーの流出を招き,大都市のインナーエリアに低所得世帯や少数
民族を残存させ,住宅をはじめ各種社会資本ストックの老朽化,失業の増大な
ど,インナーシティの衰退を助長したとし,また職住近接の理念は時代錯誤で
あると指摘した。さらに高橋(1983)は,フランスではニュータウンを地域整
備の中核にする予定にもかかわらず,計画外地域のスプロールを招き,点的開
発に留まったことを指摘した。

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